2015年7月9日木曜日

キューバ文学(6)カブレラ=インファンテ

カブレラ=インファンテの「自伝」とされるのはこの本

Cabrera Infante, Guillermo, Cuerpos divinos, Gakaxia Gutenberg/Círculo de Lectores, Barcelona, 2010.

没後出版のため、未定稿だが、拾い読みをする限り問題はない。

「エル・パイース」によると、妻ミリアム・ゴメスは、読むのが怖い、自分がどんな風に書かれているのか心配だと言っていた。

1958年の革命直前から1962年までを扱い、二部構成の555ページ。

1962年、ブリュッセルにいるときに書き始めた作品。

文体がところどころ凝っていて、さらりと読み進められるわけではない。

登場人物の名前は、存命であれば仮名で、没後に本名にしていたという。カブレラ=インファンテは2005年に他界したので、それ以降に他界した人名は仮名のままだ。 

レアンドロ・オテロという人が出てくるが、リサンドロ・オテロ(1932ー2008)のことだろう。

1958年にまだキューバに住んでいたヘミングウェイとのエピソードが20ページほどある。バー、フロリディータでダイキリを飲んでいるヘミングウェイに話しかけるシーン。

今度時間のあるときに、ノルベルト・フェンテス『ヘミングウェイ キューバの日々』(晶文社)と照合してみよう。

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