2023年8月13日日曜日

8月13日 死者たちの夏2023 動画配信について & 文学のカウボーイ

今年はロベルト・ボラーニョが亡くなって20年ということだ。亡くなったのが7月15日だから、その日付周辺の新聞や雑誌にそれなりに記事が見つかる。La Vanguardia紙(ウェブ版)では、「文学の侍、ボラーニョが亡くなって20年」というタイトルがある。侍ときたか。ぼくからすればカウボーイかな。古くささとかっこよさと空想上の存在という意味で。

2023年は、関東大震災から100年で、雑誌『現代思想』の9月の臨時増刊号は総特集が「関東大震災100年」である。

2ヶ月前に催した「死者たちの夏2023」も、主催した「ジェノサイド・奴隷制研究会」は、関東大震災100年のこの年に照準を合わせて活動していた。

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このイベントはせんがわ劇場で3日間にわたって催されました。

今回、その動画を有料配信することになったので告知します。

どうか予告編の動画をご覧ください。

当日の雰囲気、いや、この映像は当日とは別のもの、とてつもなく素晴らしい作品だと思います。予告編のYoutubeから販売サイトの情報も見つかります。どうぞよろしくお願いします。
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そして今年はレイナルド・アレナスの生誕80年でもある。1943年7月16日に生まれ、1990年12月7日に死んだキューバの作家で、誕生日近辺の7月半ば、わずかの記事がこのことに触れていた。

アレナスとボラーニョは年齢で言えば10歳しか違わないのに、作家としての活動期間はほぼ重ならない。アレナスが作家アレナスだったのは1970年代から80年代で(90年より前の作家の感じがする)、ボラーニョが作家ボラーニョだったのは1990年以降(で、21世紀には入っていないような感じがする)。

面白いのは、アレナスが読まれたのは90年代で、ボラーニョが読まれたのは21世紀に入ってからということ。