2021年12月27日月曜日

ポーランドの「青二才」、ボゴタへ(コロンビアのアシュケナージ系)

コロンビアの作家やジャーナリストによるクロニカやインタビューなどをまとめた3巻本のうち、第1巻は、1529年から1948年までに書かれたものが入っている。

征服、植民地化、海賊話、そして植民地時代の作家による伝記や紀行文、19世紀から20世紀の千日戦争、タンゴのガルデルがメデジンで事故死した話やバナナ労働者の虐殺、そして最後には1948年4月9日のボゴタ暴動。

Antología de grandes crónicas colombianas: Tomo I 1529-1948, Aguilar, 2003.

 


その中に、シモン・グベレック(Simón Guberek, 1903-1990)という人物の「ユダヤ移民ーー「青二才」のコロンビア到着」という文章が載っている。

このグべレックさんは、ポーランドのジェレフフ出身で、コロンビアのバランキーリャにやってきた。それが1929年、彼が26歳の時である。最終目的地はボゴタで、マグダレナ川の船に乗って首都へ向かう。

この10ページに満たないクロニカはその船旅や船を降りてから乗った鉄道旅行の経験を物語っている。ボゴタに着くと、兄弟や友人が待っていて、やってきたばかりの「青二才 verde」のために乾杯してくれたのだった。

コロンビアのアシュケナージ系ユダヤ人作家にはArziel Bibliowicz(これはどうカタカナ表記したものか。アルツィエル・ビブリオヴィッツ?)がいて、彼の『El rumor del astracán』(1991)は版を重ねている。この本についてはまた次に。