2017年7月24日月曜日

キューバ・ポスター(2)

キューバ・映画ポスター画集の一冊

Goodman, Carole, y Claudio Sotolongo, Soy Cuba: el cartel de cine en Cuba después de la revolución, Trilce Ediciones, México, D.F., 2011.

これは映画のポスターのみで、3つの時代に区別されている。1959-66まで、ついで67-74、最後は75-80。

それぞれのパートに文章が付いている。最後のパートは76年生まれのグラフィック・デザイナー、ネルソン・ポンセ・サンチェスへのインタビュー。

この人は『Vampiros en La Habana』や『セブン・デイズ・イン・ハバナ』の第一話 (ベニチオ・デル・トロ監督)『エル・ジュマ』のポスター制作者。このポスターはこちらでダウンロードできる。

こちらで本人のインタビューが英語字幕付きで視聴可能。

2017年7月17日月曜日

ボンボンからトルーマンへ

アルゼンチン映画『しあわせな人生の選択』の原題は『トルーマン Truman』である。主人公フリアンの飼い犬の名前だ。

映画を見ていて気づいたが、共同プロデューサーにダニエル・ブルマンの名前があり、 K&Sフィルムというアルゼンチンの制作会社が作っている。

KはOscar Kramer、SはHugo Sigman、共にアルゼンチンの映画人。その二人が立ち上げた会社がK&Sフィルムである。

K&Sフィルムによる、AMIAのテロ犠牲者追悼プロジェクト「La Memoria 記憶」はこちら

この会社の映画では近年、『人生スイッチ』や『エル・クラン』がかなりヒットしている。

少し前だと、ガエル・ガルシア=ベルナルがでた『失われた肌』というのがあった。これは原題が『過去 El pasado』。原作がアラン・パウルスで、監督はエクトル・バベンコ。『蜘蛛女のキス』を撮った人。

さらにこの制作会社の第一作が『ボンボン』だった。2004年の映画で、日本では2007年に公開された。これも犬が出てくる映画。邦題は『ボンボン』で、原題は『犬 El Perro』

『しあわせな人生の選択』の監督はCesc Gay。日本語版の公式ホームページではセスク・ゲイと表記されている。でもゴヤ賞授賞式の映像を見た限りでは、セスク・ガイかな。

キューバ・ポスター

革命後のキューバ・ポスターについて本を入手した。和書でも少なくとも2種類あるが、展覧会も結構やっている。

昨年も「キューバの映画ポスター」展がフィルム・センターであった。

そしてなんと、今は日大芸術学部の資料館でも開催中である。こちら。7月28日まで。

洋書でもたくさん出ているのでどれがいいのかわからない中で、とりあえず手元にあるもの。

イタリア語、スペイン語、英語の3言語バージョンの本である。以下はスペイン語版のタイトル。

¡Mira Cuba!: El arte del cartel cubano a partir de 1959, Silvana Editoriale, Milano, 2013.




ポスター以外にエッセイや解説が載っている。書き手は以下のとおり。

Luigino Bardellotto
Simona Biolcati Rinaldi
Ivo Boscariol
Leonardo Padura
Reynaldo González
Mario Piazza
Sara Vega Miche
Rafael Morante
Ñiko(Antonio Pérez González)
Richard Frick
Olivio Martínez
Pepe Menéndez

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さっき知ったのだが、今年はジョセフ・コンラッド生誕160年で、アンジェイ・ワイダが映画化した作品の上映会が東大・本郷であった。行けなかったのが残念だ。