2016年8月18日木曜日

ラテンアメリカ文学・新刊リスト(1)

マリアナ・エンリケス
  Enriquez, Mariana, Las cosas que perdimos en el fuego, Anagrama, Barcelona, 2016. 英訳版も出ているラテンアメリカ犯罪短篇集に入っていた短篇「El chico sucio」が巻頭。アルゼンチンのノワール系若手女性作家。教室ではちょっと読めない。

マルティン・カパロス
 Caparrós, Martín, El Hambre, Anagrama, Barcelona, 2016.
 飢餓、大量消費をテーマにした随想+ルポルタージュ。全694ページ。
 取材場所はインド、バングラデシュ、アメリカ合衆国、アルゼンチン、南スーダン、マダガスカル。
 アルゼンチンのパートでは、カルトネロ(段ボール回収業者)の話になる。動詞cartonearはアルゼンチン用語。このパートだけでも素晴らしい。大絶賛されている本。
 この本は2016年、Colección Compactos(ペーパーバック)に入った。

カルロス・フォンセカ
 Fonseca, Carlos, Coronel Lágrimas, Anagrama, Barcelona, 2015.
  著者はコスタリカ出身でプエルト・リコで育つ。プリンストン大学でリカルド・ピグリアに教わった。

アルバロ・エンリゲ
 Enrigue, Álvaro, Muerte súbita, Anagrama, Barcelona, 2013.
 メキシコの作家。この本で2013年にエラルデ小説賞。

レイラ・ゲレイロ
 Guerreiro, Leila, Una historia sencilla, Anagrama, Barcelona, 2013.
   アルゼンチンのフォルクローレ「マランボ」(タップダンスに似ている)の取材で出会った踊り手をめぐるクロニカ。さらっと読みたい。

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