El mundo cambia constantemente.
ラテンアメリカ文学、キューバの文学、カリブの文学などについてメモのようなものを書いています。忘れないように書いているというのもあるけれど、忘れてもいいように書いている。書くことは悪魔祓いみたいなもので、書くとあっさり忘れられる。それがいい。
Escribir es un acto de exorcismo. Escribir cura, alivia.
2025年7月2日水曜日
7月2日
「アレッホ・カルペンティエールは、みずからアメリカ大陸の偉大な小説家になることで、ラテン・アメリカの文学と芸術の資本設立における主導者、プロモーター、立役者となっている」「ラテン・アメリカ文学の特徴は今日でもなお、国家空間ではなく大陸空間のただなかにおける文学資本の創設という点にある。言語的・文化的統一のおかげで--政治的亡命によって知識人が祖国を離れ、大陸中を移動したことにも恵まれて--一九七〇年代初めのいわゆる「ブーム」の作家グループ(ならびに出版社)の取った戦略は、前提されたラテン・アメリカ的「性質」の産物である大陸的文体的統一を主張することであった」(以上は、パスカル・カザノヴァ『世界文学空間』岩切正一郎訳、297ページから299ページ)。岩切正一郎はフランス文学者・翻訳者で詩人。そしていま国際基督教大学の学長でもある。ここを参照してわかるけれども、今年の入学式の挨拶では、ハンナ・アーレントの言葉「思索はすべて孤独のうちになされる」を引用している。それ以外ではこんなことも言っている。「もともとサイエンスは『知ること』、アートは『技術』を意味する」(大意)。私自身もかつて大学でこれと同じようなことを聞き知ってきたし、それを今でも言うことが多いので、自分とつながっているな、と思ったり。ひとりの人間にできることは、孤独の中で、ある書物からある書物へと思うままに読み、その途中で授業や雑談で出てきた話が蘇り、へえ、あのときの話ってこういうことだったのか、おや、つながっているじゃないの、と感動したりしながら、またひとりの読書に戻っていくことだ。
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