2017年5月22日月曜日

ドキュメンタリー『Elián』

1999年から2000年にかけてマイアミのキューバと島のキューバで闘われた「エリアン」の所有権。

その時のドキュメンタリー映画ができたようだ。トレイラーはこちら。 エル・パイース紙の記事はこちら

フロリダ海峡で遭難した時のことを語るエリアンの声。「多分僕のことを覚えているだろう。覚えていないかもしれない。」

当時、多くの作家がこの事件について書いた。その一人にヘスス・ディアスもいる。2000年の1月に書かれたこのコラムのタイトルは「壊れたキューバ」。

最後はこう結ばれている。「(カストロが死んだ後)、キューバはキューバを開くことができるだろうか。つまり、島のキューバ人のみならず、マイアミにいるキューバ人、ディアスポラにあるキューバ人とともに、民主化に向けてキューバを開くことができるだろうか?」

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「いかだ難民 Balseros」をテーマにした映画では、前に書いた『Una noche』の他にもいくつかある。

そもそもは80年代の時点で、マリエル港事件の時にキューバを船ででた人物を使ったフィクション映画があって、それが『スカーフェイス』だ。

ギャング映画としてあまりにも有名になったこの映画の冒頭は、マイアミに着くキューバの船を写したドキュメンタリー映像が使われている。

『ウェストサイド物語』のプエルトリカン・コミュニティもさることながら、『スカーフェイス』のキューバ、コロンビア系移民の描き方はどう見ても問題だ。

実際、イバン・デ・ラ・ヌエスによれば、『スカーフェイス』のヒーローがマリエルっ子(Marielitos)であることに、キューバ人はかなり腹を立てていたという。

キューバ危機をめぐるスパイ映画『トパーズ』(ヒッチコック)にもカストロやゲバラが出てくるが、あれもドキュメンタリー映像を使っていると思う。

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