2017年5月14日日曜日

ハバナの女の子は神を恐れない

Campuzano, Luisa, Las muchachas de La Habana no tienen temor de dios: Escritoras cubanas del siglo xviii al xxi, Almenara, Leiden, 2016.

今度はキューバの女性作家についての本。タイトルどおり、18世紀から21世紀までの女性の作家をめぐる試論。

タイトルは18世紀の詩から取られている。

1762年、ハバナはイギリスに占領された。11ヶ月に及ぶイギリス占領時代、ハバナの女性たちがその時の経験を詩や手紙に残しているという。

そのうちの一人の名はベアトリス・デ・フスティス・イ・サヤス(Beatriz de Jústiz y Zayas)。彼女は1733年生まれで、1751年に侯爵と結婚。二人の屋敷はアルマス広場の近くにあったとか。

キューバの女性作家といえば、ヘルトゥルーディス『サブ』とメルラン伯爵夫人『スペインの植民地における奴隷』(共に1841)が有名で、もちろん本書でもそれは第2章でとりあげられる。

革命後の識字運動に参加した女性の語りについての文章もある。映画『ルシア』では男性がルシアに字を教えているシーンが出てくるが、識字運動を行ったのは大半が女性だった。

Almenara出版は次々にラテンアメリカ文化や文学の批評書を出している。




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