2019年9月17日火曜日

ロルカとキューバ(再び)

この夏、鼓直さんの仕事を見直す機会があり、その中ではレイナルド・アレナス『めくるめく世界』がやはり貴重だと思っていたが、ふとそのときにロルカの詩集『ニューヨークの詩人』のことも、キューバがらみということで思い出した。

この詩集は色々な意味で貴重なのだが、ロルカとキューバといえばこんな本があったのを忘れていた。


Miguel Iturria Savón(selección, prólogo y notas), Miradas cubanas sobre García Lorca, Renacimiento, Sevilla, 2006.

この本はロルカのキューバ滞在を振り返ったもので、書いているのは編者を除けば当時を知る人が多い。

José María Chacón y Calvo(ホセ・マリア・チャコン・イ・カルボ)
Juan Marinello(フアン・マリネーリョ)
Emilio Ballagas(エミリオ・バジャガス)
Lino Novás Calvo(リノ・ノバス・カルボ)
José Lezama Lima(ホセ・レサマ・リマ)
Nicolás Guillén(ニコラス・ギジェン)
Dulce María Loyonaz(ドゥルセ・マリア・ロイナス)

そしてGuillermo Cabrera Infante(ギジェルモ・カブレラ・インファンテ)。

ニューヨークのハーレムに絶望してハバナで歓喜したロルカ。

歓喜したのはロルカだけではなく、ハバナもそうだった。

アンダルシアの境界線はハバナにある。
アンダルシアの詩人が港にあらわれると、
街路は歓喜にあふれ、バルコニーの
どの植木鉢も、急にゼラニウムの花を
咲かせたのである。
       (ガストン・バケーロ)


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