マヤコフスキーがハバナに降り立ったのは、1925年7月初頭のことだった。
7月3日付の手紙で「いま、僕たちはキューバ島(タバコの島)に近づいているところだ」と書いている。
立ち寄っただけで、すぐにメキシコに行ったようだ。というのも7月9日にはメキシコシティに着いているからだ。メキシコシティではディエゴ・リベラと会っている。
とはいえ、ハバナで見た光景を詩にした。
タイトルは「ブラック・アンド・ホワイト」という。『マヤコフスキー選集』(飯塚書店、1964年)で読むことができる(小笠原豊樹、関根弘訳)。
「もしも
ハバナを
ちらりと見れば、
極楽の国、
満ちたりた国。
棕櫚の下、
一本足で
立つフラミンゴ。
べダドいちめん
コラリオの
花が咲く。
ハバナでは
あらゆるものの
区別が明瞭。
白人にはドルがあり、
黒人にない。(後略)」
マヤコフスキーの似顔絵を、キューバの画家マリオ・カレーニョが描いた。
それから36年後の1961年、ロシアの詩人エフトウシェンコもハバナに降り立った。そして「マヤコフスキーへ」という詩を書いた。
「ハバナを ひと目 みるならば
至るところ 街角に立っている
ぼくの友だちー」
(『エフトウシェンコ詩集』草鹿外吉訳、飯塚書店、1973年)
このエフトウシェンコという人、スペイン語では、Yevtushenkoと書く。
[この項、続く]
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