バルセロナで見ることができなかった展示のひとつは、バルセロナ現代美術館(MACBA:MUSEU D'ART CONTEMPORANI DE BARCELONA)でのオスバルド・ランボルギーニの展示である。
この記事によれば、9月6日までやっているはずなのだが、9月のはじめにはすでに終わっていた。500枚以上の絵画の展示だったようである。絵画といっても、自身が書いた絵のほかに、雑誌の写真の切り抜きや、それに自分で書き足した「コラージュ」などがある。
オスバルド・ランボルギーニは1940年にアルゼンチンに生まれた作家である。生前3冊の本を残した。1981年、バルセロナに移り、4年後、病気で急死した。
ここ何年ものあいだ、ランボルギーニの文章を編集して出版しているのが、アルゼンチンの作家セサル・アイラである。以下の3冊がそれだ。
Lamborghini, Osvaldo, Novelas y cuentos I(Edición al cuidado de César Aira), Editorial Sudamericana, 2003, Buenos Aires.
---, Novelas y cuentos II(Edición al cuidado de César Aira)[2003], Literatura Mondadori, 2011, Buenos Aires.
---, Tadeys(Edición al cuidado de César Aira), Literatura Random House, 2015, Barcelona.
彼の短篇「正義 La causa justa」はマルビーナス戦争下の日系人とポーランド系アルゼンチン人の話である。
展示に合わせて出版されたものが手に入った。
Lamborghini, Osvaldo, El sexo que habla, Museu D'art Contemorani De Barcelona.
展示された絵の一部のほか、セサル・アイラ、アラン・パウルスなどの 文章が収められている。
バルセロナ現代文化センター(CCCB)の本屋では、セサル・アイラの本が新しい装いで売られていた(以下の写真参照)。店員たちのなかにアイラ・マニアがいて、多作のアイラのどれを読んだらよいかを教えてくれる。3冊をアイラ入門書としてあげ、そのなかに邦訳のある『わたしの物語』(柳原孝敦訳)が入っていた。
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