2017年8月4日金曜日

キューバからロルカへ

本の整理で見つかったもの。

Arpa de troncos vivos: De Cuba a Federico(compilación y prólogo de César López), Editorial Letras Cubanas, La Habana, 1999.

ロルカ生誕100年を記念した一冊で、キューバの詩人がロルカをめぐって書いた詩やエッセイや小説の寄せ集め集。

冒頭にロルカの「キューバの黒人たちのソン」。そのあと、レサマやニコラス・ギジェン、リノ・ノバス・カルボ、カルペンティエル(『春の祭典』からロルカが出てくるシーン)、ミゲル・バルネーなど。

ピニェーラは、彼の最も初期の詩がロルカと関わるものとこじつけられて入っている。

2017年8月3日木曜日

パブロ・メディーナとピニェーラ

パブロ・メディーナは1948年、ハバナ生まれ。

1960年にニューヨークへ移住。1975年に最初の詩集を出した。英語作家である。

詩のほかに小説などもある。

翻訳では、ロルカの『ニューヨークの詩人』を英語にしている。

その彼の2015年の仕事がビルヒリオ・ピニェーラの詩の英訳である。

Piñera, Virgilio, translated by Pablo Medina, The Weight of the Island: Selected poems of Virgilio Piñera, Diálogos Books, Middletown, Delaware, 2014.



タイトルは1943年の「島の重み」から取られている。

「島の重み」の英訳はMark Weissも手がけていて、以下のものがウェブで入手可能。

Piñera, Virgilio, translated by Mark Weiss, La isla en peso/The Whole Island, Shearsman Books, 2010.

2017年8月2日水曜日

キューバ雑誌研究

キューバの文芸誌「カサ・デ・ラス・アメリカス」を集めはじめてもう何年もたつ。

ある程度はまとまって入手したけれど、全部というわけにはいかず、抜けているところがそれなりにあって古本屋で見つけては注文している。

これまで入手したものを無駄にしないためには、書店のカタログに全巻揃いが出ていても諦めなくてはならない。

もちろん現在も刊行中なので、全巻揃いというのはあり得ないのだが、最近のものはすでにデジタル化が進み、カサ・デ・ラス・アメリカスのサイトでもダウンロードできる。もちろん無料。

怖いのは、昔のものまでどんどんデジタル化されて、現物が不要になってしまう事態である。まあそうなったとしても仕方ないが。

最近は直に古本屋とやりとりして、探してもらうこともしばしば。それでもなかなか進まない。



写真は最近届いたもので、46号、53号、86号、245号の4冊だが、その中に表紙が87号、中身は86号というのがある。書店のメモが入っていて、「印刷のミスで表紙には87号とあるけれども、中を開けば、あなたが注文した86号であることがわかる」というようなことが書かれていた。

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雑誌研究といえば、来る8月22日から24日に、こんなイベントがあって、訳あって関わっている。アフリカやカリブや黒人文化に関心のある方、ぜひどうぞ。
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デジタル版も印刷してみたことがあるが、現物を手にしてしまうと、どうしてもそちらの方に強く惹かれる。装丁にしても、表紙にしても。

雑誌「カサ」の表紙は長らく、ウンベルト・ペーニャ(Umberto Peña, 1937〜)が担当してきた。写真に見えているうち右の3冊は彼の作だ。

まだまだ先は長い。

2017年7月24日月曜日

キューバ・ポスター(2)

キューバ・映画ポスター画集の一冊

Goodman, Carole, y Claudio Sotolongo, Soy Cuba: el cartel de cine en Cuba después de la revolución, Trilce Ediciones, México, D.F., 2011.

これは映画のポスターのみで、3つの時代に区別されている。1959-66まで、ついで67-74、最後は75-80。

それぞれのパートに文章が付いている。最後のパートは76年生まれのグラフィック・デザイナー、ネルソン・ポンセ・サンチェスへのインタビュー。

この人は『Vampiros en La Habana』や『セブン・デイズ・イン・ハバナ』の第一話 (ベニチオ・デル・トロ監督)『エル・ジュマ』のポスター制作者。このポスターはこちらでダウンロードできる。

こちらで本人のインタビューが英語字幕付きで視聴可能。

2017年7月17日月曜日

ボンボンからトルーマンへ

アルゼンチン映画『しあわせな人生の選択』の原題は『トルーマン Truman』である。主人公フリアンの飼い犬の名前だ。

映画を見ていて気づいたが、共同プロデューサーにダニエル・ブルマンの名前があり、 K&Sフィルムというアルゼンチンの制作会社が作っている。

KはOscar Kramer、SはHugo Sigman、共にアルゼンチンの映画人。その二人が立ち上げた会社がK&Sフィルムである。

K&Sフィルムによる、AMIAのテロ犠牲者追悼プロジェクト「La Memoria 記憶」はこちら

この会社の映画では近年、『人生スイッチ』や『エル・クラン』がかなりヒットしている。

少し前だと、ガエル・ガルシア=ベルナルがでた『失われた肌』というのがあった。これは原題が『過去 El pasado』。原作がアラン・パウルスで、監督はエクトル・バベンコ。『蜘蛛女のキス』を撮った人。

さらにこの制作会社の第一作が『ボンボン』だった。2004年の映画で、日本では2007年に公開された。これも犬が出てくる映画。邦題は『ボンボン』で、原題は『犬 El Perro』

『しあわせな人生の選択』の監督はCesc Gay。日本語版の公式ホームページではセスク・ゲイと表記されている。でもゴヤ賞授賞式の映像を見た限りでは、セスク・ガイかな。

キューバ・ポスター

革命後のキューバ・ポスターについて本を入手した。和書でも少なくとも2種類あるが、展覧会も結構やっている。

昨年も「キューバの映画ポスター」展がフィルム・センターであった。

そしてなんと、今は日大芸術学部の資料館でも開催中である。こちら。7月28日まで。

洋書でもたくさん出ているのでどれがいいのかわからない中で、とりあえず手元にあるもの。

イタリア語、スペイン語、英語の3言語バージョンの本である。以下はスペイン語版のタイトル。

¡Mira Cuba!: El arte del cartel cubano a partir de 1959, Silvana Editoriale, Milano, 2013.




ポスター以外にエッセイや解説が載っている。書き手は以下のとおり。

Luigino Bardellotto
Simona Biolcati Rinaldi
Ivo Boscariol
Leonardo Padura
Reynaldo González
Mario Piazza
Sara Vega Miche
Rafael Morante
Ñiko(Antonio Pérez González)
Richard Frick
Olivio Martínez
Pepe Menéndez

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さっき知ったのだが、今年はジョセフ・コンラッド生誕160年で、アンジェイ・ワイダが映画化した作品の上映会が東大・本郷であった。行けなかったのが残念だ。

2017年6月26日月曜日

2017のインティ・ライミはこのように…

6月の頭にこれ。一週間後にこれ。その一週間後はこれ。夏前にはまだひとつ出番があって、気は抜けない。

その間に、明石書店から『カリブ海世界を知るための70章』が出た。自分は1章しか書いていないが、カリブに関する歴史・社会・文化関係の文章がまとまった形で出たことはありがたい。大いに参考にしたいと思っている。


このシリーズは、『コロンビアを知るための60章』で4章担当したことがある。改めて開いてみると、意外なことが書かれていたりして(自分の書いたものも含めて)、 やっぱりためになる本である。


2冊の刊行のあいだにちょうど6年の歳月が挟まっていて、『カリブ海世界を〜』は「エリアスタディーズシリーズ」の157(番目)で、『コロンビアを〜』は同シリーズの90(番目)である。1年およそ10タイトル出している計算だ。

『総合文化研究』のPDFがこちらから読めるようになった。CiNiiで検索すると機関リポジトリから読めるようになっている。PDFのアップロードまで3か月かかっていることになるのだが、来年(というか今年度)から紙媒体の印刷はしないので、このページに載ったら「刊行された」ということになるということか。



そうして夏至を迎えたが、梅雨とはいえ、このところバランキーリャの2月を思わせるような、さわやかな風にきれいな空と夕暮れが見える日が続いていて、アジサイの花の美しさも、傘をさしながら雨に光るのを見るのとはちがって、大きく目に飛び込んでくる。

こういう気候ならば6月も悪くない。その勢いでインティ・ライミの映像を授業で見せたりした。生で一度も見たことはないのだが。

ニュースでは、ベネズエラの一連の危機が原因で、今年はロムロ・ガジェゴス賞の審査と授与が中止され、来年に延期されたという。