Mairal, Pedro, La uruguaya, Libros del Asteroide, Barcelona, 2017.
ペドロ・マイラルはアルゼンチン出身。1970年生まれ。
見覚えがある名前だと思って手にとってみたら、いわゆる「ボゴタ39」の一人だった。
「ボゴタ39」とは、2007年のことだから、今から10年前、当時40歳以下の有望なラテンアメリカ作家たちとしてリストアアップされた(というか、コロンビアの年長作家がセレクトした)39名のことである。ボゴタのブックフェアやカルタヘナで開かれたHay Festivalの企画としてそのリストが発表された(はず)。
そのマイラルの新作がこの『La uruguaya ウルグアイの女』。
冒頭が、ブエノスアイレスはパレルモ地区のビリングウルスト街を下ってリベルタドール大通りを右に曲がり、船着き場(Buquébus)、つまりウルグアイ行きのフェリーに乗るところまで車で行くシーンだった。
ウルグアイのコロニアにいく主人公の若手作家。なぜか。ウルグアイの銀行で印税を受け取って戻ってくるためである。
アルゼンチンの銀行で下ろすとドルは公定レートでペソ化されてしまうので(pesificarという動詞がある)、ウルグアイに口座を作って向こうでドルで下ろし、アルゼンチンに戻って闇レート(ブルー Blueという)でペソに換金するわけだ。その方がいい。
これは確かにわかる。似たような経験をしている人は多い。
で、読み始めている。
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