キューバ人の文芸批評家にホルヘ・フォルネー(Jorge Fornet)がいる。
1963年生まれで、現在カサ・デ・ラス・アメリカス(キューバの文化機関)に籍を置いて、文学論、とくにラテンアメリカ文学論について、一級品と言っていい批評を書き続けている。
6年半前、キューバに行ったときに入手したのが以下の本。21世紀のラテンアメリカ文学論を論じたもので、何本かの評論がまとまって入っている。
Fornet, Jorge, Los nuevos paradigmas. Prólogo narrativo al siglo XXI, Letras Cubanas, La Habana, 2006.
この本の一部はネットでこんな形で公開されている。
キューバの出版社から出ているものは手に入りにくい可能性がある。彼が編者をつとめ、序文も書いている以下の本は、20世紀キューバ短篇選集だが、メキシコで出ているのでだいたい入手はできる。
Cuento cubano del siglo XX, Fondo de Cultura Económica, México, D.F., 2002.
同じ出版社から出たピグリアを論じた本はこれ。
今回キューバへ行ったら、その彼の新しい評論集が出ていた。
Fornet, Jorge, Elogio de la incertidumbre, Ediciones UNIÓN, La Habana, 2014.
前作に引き続き、21世紀のラテンアメリカ文学評論だ。『不確実礼賛』とでも訳せる。
一本目の論文は「Narrar Latinoamérica a la luz del bicentenario 200年を期にラテンアメリカを物語る」というタイトル。
(この項続く)
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