キューバの文芸誌、Pensamiento críticoが近頃何冊か手に入った。どれも1970年に出たもの。
Pensamiento crítico, número 38, marzo 1970.
ここには50ページにわたり、ヘスス・ディアスが「レーニンのマルクス主義(El Marxismo de Lenin)」と題された論考を書いている。以下の書影が38号。
続いて、40号。
Pensamiento crítico, número 40, mayo 1970.
40号の特集はパレスチナ。目次は以下の通り。
169ページからはパレスチナの詩が4篇載っている。アラビア語で書かれたものが最初フランス語に訳され、そこからスペイン語に訳された。詩人と詩のタイトルは以下の通り。
Mahmoud Darouich(マフムード・ダルウィーシュ、1941-2008。パレスチナ独立宣言を起草した)、 Observaciones acerca de la canción.
Tawfiq Azzayad, No partiremos.
Salim Djabran, El ahorcado.
Samih Al Qassim(サミーハ・アル=カーシム), A pesar de todo.
最後のページには以下のメッセージがある。
君の眼はパレスチナ
君のタトゥーも
君の思考はパレスチナ
君の衣服
君の足、君の形も
言葉はパレスチナ
声はパレスチナ
君の命はパレスチナ
君の死はパレスチナ
そして44号。
Pensamiento crítico, número 44, septiembre 1970.
44号の特集は「帝国主義と軍事主義」。
特に米国のそれが批判される。そのために、論文以外のページに「広告」も載せられる。
広告されるのは以下のような絆創膏。
ガーゼは傷にくっつかないし、糊の部分も剥がす時に痛くない製品だとのコピーがついている。
このほか、タバコ(Camel)やセロハンテープ(Scotch)、目薬、インスタントカメラ(コダック)、トイレットペーパー(Delsey)などなどの「広告」ページがある。
どのページも、ヴィジュアルイメージに戦場や兵士を使っている。マッド・アマノのやっているようなパロディである。
戦場で傷ついてもこの絆創膏、このトイレットペーパー、この目薬を使えば大丈夫、というわけである。
44号の表紙は首のない「スーパーマン」。
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