ベルリン発のスペイン語の文芸誌がいったい幾つあるかはわからないが、少なくとも2種類が手元に届いた。
そのうちの一つは「Madera」という雑誌。現在第4号まで出ている。一応隔月刊で、次は9月に出るらしい。
編集者はベルリン在住のカタルーニャ人オリベール。彼が原稿を集めて編集して、印刷も製本もすべて手作りだという。
第4号の特集は「私(Yo)」で、100人の書き手(ベルリン在住者もいればそうでない人もいる)が1ページから2ページほどのエッセイや小説を書いている。すべて、一人称単数の視点だ。
原稿の募集をしたところ、数百篇が届き、そこから厳選したのだそうだ。
オリベールさんは本も出している。
Mara Mahía y Oliver Besnier, Amenaza, Cuadernos Heimat, 2018.
スペイン出身のマイーアさんとの共同制作の小説。
ボラーニョはベルリンの若者たちにとってのヒーローだ。 そういえば、イグナシオ・エチェバリアもつい先日、この街にいたらしい。
憧れの存在ボラーニョ。編集部のInstagramを見るとよくわかる。
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とはいえ、ベルリンには大切な用事があった。
それはこれまでコレクションしていたキューバの文芸誌「Casa de las Américas」のうち、欠けていたバックナンバーのいくつかを閲覧することだった。
場所はイベロアメリカ研究所。アルゼンチンやスペインの研究者からその存在を聞いていて、初めて足を運んだが、確かに素晴らしい。 所蔵書類の豊かさでは、例えばプリンストン大学にはかなわないけれども、ここで数ヶ月過ごすことができたら何かしらの成果をあげられるに違いない。
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