アルゼンチンの友人から本が届いた。
Laura Ramos, Infernales: La hermandad Brontë: Charlotte, Emily, Anne y Branwell Taurus, Buenos Aires, 2018.
ブロンテ姉妹、いや、ブランウェルを含めているのでブロンテ「きょうだい」と、彼女ら彼らが残した作品についての本。
ブロンテ物語にして事典。家系図、地図、文献リストなどもついた研究書である。
作者のラウラ・ラモスは何年か前、日本の大学、府中にある外国語大学で一度だけ授業をしたことがある。
男女が「自然に」分かれて座っていること、寝ている学生がいたことに驚きながらも楽しそうだった。
そのとき話したのは、サルミエントの発案で19世紀のアルゼンチンにボストンからやって来た女性の先生たち(日本の御雇外国人と少し似ている)の「冒険譚」だった。
当時ラウラがアルゼンチンの日刊紙に連載していた内容をもとにしたもので、もともと授業でもその連載を読んでいた。
ホーレス・マン、ピーボディ姉妹、ホーソーン、ソロー、超絶主義者、『若草物語』……
サルミエントがアルゼンチンに持ち込もうとした教育理念の背景にはこんな固有名詞が並んでいる。
そちらの連載が本になったのかどうかはわからないが、ほぼ同時代のイギリスの一家の方は400ページを超える大著となった。
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最近、訳あってフォークランド紛争(マルビーナス戦争)について調べている。日本語では防衛研究所というところが出しているこんな資料が読める。
このような戦史研究が行われている背景は序文を読むとよくわかって、要するに日本も領土問題があるからだ。
この資料、軍事関係の固有名詞を日本語にするときには参考になるが、英語文献に依拠して書かれ、三浦瑠麗氏の本は参照するけれど、スペイン語の参照文献はゼロ。
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