古い方から。
Lino Novás Calvo, El negrero, Tusquets, Barcelona, 2011.
フォークナーのスペイン語翻訳者としても知られるリノ・ノバス・カルボ(1903-1983)の小説。
奴隷商人ペドロ・ブランコ・フェルナンデス・デ・トラバの人生を小説にしたもの。初版は1933年。このトゥスケッツ版はアビリオ・エステベスの序文付き。
巻末に作者による参考資料と年譜が付いている。年譜は黒人奴隷制度に関するもので、1886年がキューバの奴隷制度廃止年。ブラジルが廃止したのは1888年。
続いて新しい方。
Julián Martínez Gómez, El amante alemán, Dos bigotes, 2017.
作者は1985年ハバナ生まれで、これが最初の長篇小説。
冷戦時代と21世紀とをつなぐキューバ人の恋愛。
ハバナやベルリンやマドリードでの物語が断章として並べられる。ドイツ語の歌や古いベルリンの写真もまた断章の一部である。
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