前のエントリーでコロンビアのロス・アンデス大学出版の出版物に触れたが、この出版社が気になったのは、以下の本が最初だった。
Ferreira de Almeida, María Cándida, and Diego Arévalo Viveros (comps.), Escribir al otro: Alteridad, literatura y antropología, Ediciones Uniandes, Bogotá, 2013.
「他者を描く」という点で、人類学(民族誌)と文学(小説)は共通するテーマを持っているが、それが抱える問題群についての論文集。2009年に行なわれた人類学のシンポジウムを元にしている。
人類学者による試論がいくつかと、文学研究者によって、先住民を描く文学作品が論じられている。編者のフェレイラ・デ・アルメイダさんはブラジル人と思われる。彼女の論文はギマラエンス・ローザの作品を扱ったものだ。ほかにコロンビアやペルーの「先住民小説」を論じたものがある。
この本のなかで挙げられている文献のなかに、マドリード・コンプルテンセ大学の「Revista de Antropología Social(社会人類学誌)」があって、その17号の特集が「人類学と文学」になっている。
そこには未読だが、興味深い論文が載っていた。題して「1930年のハバナーー人種と文化のあいだのロルカ」。著者はAnke Birkenmaier。
ロルカが1930年にキューバに渡った時のことを主題化した論文である。
(この項、続く)
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