メキシコで見つけた『Éxodo エクソダス』という本。ある本屋にロシア作家コーナーのようなものがあって、そこに並んでいた。
DJ Stalingradというロシア人作家が書いたもの。本名はPiotr Siláievといい、1985年モスクワ生まれの作家、ジャーナリスト、活動家とのこと。
版元はautomática editorial。スペインのこの出版社はロシアや東欧の作家を翻訳出版しているようである。
この本をスペイン語に翻訳したのは、フェルナンド・オテロ・マシーアス Fernando Otero Macíasという人物。
この記事に、ロシア語からスペイン語への翻訳者として名高い何名かが挙げられていて、彼はこのうちのひとり。ニコライ・レスコフ『魅せられた旅人』のスペイン語翻訳者でもある。ちなみに日本語は木村彰一訳で岩波文庫。
オテロ氏はこのほか、ドストエフスキーの『虐げられた人びと』や『カラマーゾフの兄弟』の翻訳もやっている(『カラマーゾフ』はこれから触れるマルタ・レボン Marta Rebón他と共訳)。
そしてマルタ・レボンは、ワシーリー・グロスマンの『人生と運命』をスペイン語に翻訳している。この作品は比較的最近日本語に翻訳されて、日本翻訳文化賞を受賞している。斎藤紘一訳、みすず書房。日本語で全3巻。
マリア・ガルシア・バリス María García Barrisは、アンドレイ・ベールイの翻訳者。
(この項、続く)
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