2020年7月7日火曜日

7月7日 Error y horror/キューバ映画『La bella del Alhambra』

このところ、オンライン授業に慣れてきたといったって、やっぱりそんなでもないということを改めて思い知らされることがあったりして、やや自信喪失。今回のミスはオンライン授業ならではというわけではないのだが、何かミスがあった時に、教室で面と向かって「ごめん!」と言えないのがオンライン授業。「面と向かって」という言葉のもたらす意味が今じゃあ全然違う。

天気もすっきりしない日々が続いて味方になってくれない。気が晴れない。こんなに梅雨空が続いた梅雨があったかな。雨よ、止んでくれないか。コロナウィルスよ、収束してくれないか。

そんなのは無理というもので、といって大きな感染拡大がないとすれば(もはや何を感染拡大というのかもわからない未知の状況にいるのだが)、秋学期はどこの大学も、学生・教員・事務方のだれもが混乱するオンライン・対面の混合型になるだろう。

Zoom立ち上げて授業をやろうとしたら、あれ間違った、この授業は対面だった、なんてこともあるんじゃなかろうか。

PCの前というのは、風景が変わらないから、教室ならば顔ぶれを見て、ああ先週はこの話だったな、と思い出されるものが、ほとんど思い出されてこない。せいぜい受講生の数の多い少ないでZoom画面の見え方に差が出るくらいで、先週はこれをやった、という実感がどうも持てない。

だからAクラスの授業資料をBクラスのサイトにアップし、CクラスのテストをDクラスで実施するなんてこともありそうで怖い怖い。今から不安だ。もちろん学生にもオンラインならではの不安があって、送信したが届いているだろうかというような問い合わせは随時ある。だから、お互いにより優しく、より親密に、より深くコミュニケートすることが必要だ。

喉の疲れ方が教室とは微妙に違って、本当ならオンラインの方が楽であって良いはずなのに、そうはならない。なぜだろうか。必要以上に力が入ってしまうのだろうか。

週末、DVDでキューバ映画の『La bella del Alhambra』という映画を見た。1989年の作品で、実はこれがその年のアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされている。前に紹介したミゲル・バルネーの『ラチェルの歌(Canción de Rachel)』を下敷きにして作られた映画である。

『La bella del Alhambra』とは、「アルハンブラ劇場の美女」ということ。



アルハンブラ劇場というのはハバナに実在した劇場。住所はConsuladoとVirtudesの角。地図で見ると、パルケ・セントラルに近い。

こんな記事もあった。カルペンティエルもこの劇場について何度か書いているようだ。「クリオーリョ主義の避難所」で、ここで伝統的なダンソンを聴くことができたそうだ。

映画の中では、主に風刺劇(サイネテ)が上演されているようだった。「鸚鵡の島(La isla de las cotorras)」という作品が映画ではクライマックスに使われている。20世紀初頭、「青年の島(Isla de la juventud)」がキューバと米国の間で領有権が争われていたことを踏まえている。

踊り子のラチェルは恋人がいるのだが、この作品がきっかけで・・・という。

想像していた以上に楽しい映画で、見てよかった。

そうそう、英語版の『ラチェルの歌』も本棚からでてきました。

Miguel Barnet, Rachel's Song, translated by W. Nick Hll, Curbstone Press, 1991.


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