2019年3月6日水曜日

定冠詞をめぐる(私の)近況

本屋に並んでいるのをまだ見ていないのですが、『ハバナ零年』という小説を翻訳しました。出版社は共和国

作者はカルラ・スアレス。1969年ハバナ生まれのキューバ人です。今はリスボンに住んでいます。




日本語版の表紙に見える、スペイン語の原題について、スペイン語のわかる人の何人かが、"La Habana año cero"ではないのを不思議に思っています。

確かに、辞書などでも、ハバナは、"Habana"ではなく、女性形の定冠詞をつけた、"La Habana"と表記します。レイナルド・アレナスの『ハバナへの旅』も、Viaje a La Habanaです。

でもこの本は、以下の書影のように、"la" はありません。


さて、なぜ "la" がないのか。

自分なりの解釈はあるので、今後トーク・イベントで話そうかどうしようか。

それを考えながら読んでも面白いと思いますので、ぜひ。

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以下の本が入っている「Historia mínima」シリーズは授業などでも使えそうだけれどどうか。

Rafael Rojas, Historia mínima de la Revolución cubana, Turner, Madrid, 2015.




このシリーズはTurner版とコレヒオ・デ・メヒコ版があり、気がついたら二種持っていました。以下はコレヒオ版。表紙の絵はラウル・マルティネス。


この本、上の方のTurnen版は"La Revolución cubana"の定冠詞の "La" は、タイトルとは別になっていて、コレヒオ版の方では、"La" がど真ん中で目立つ。面白い。

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