1975年1月、『現代アフリカ詩人』という詩集がスペイン語で出た。中身はスペイン語作家の翻訳による現代アフリカ詩集である。
Poetas africanos contemporáneos, Biblioteca Jucar, Madrid, 1975.
翻訳されたのは、セネガル、マダガスカル、カーボベルデ、ギニアビサウ、サントメ、アンゴラ、モザンビーク、ガンビア、ガーナ、ナイジェリア、南アフリカ、ニヤサランド、ケニアの詩人である。
ニヤサランドが現在ではどういう国になっているのか、ご存知だろうか。
セネガルのダヴィッド・ジョップの詩も入っている。
出たばかりの日本語訳は以下の通り。
ダヴィッド・ジョップ、『ダヴィッド・ジョップ詩集』(中村隆之 編訳)、夜光社、2019年。
ところで翻訳ということだが、誰が翻訳しているのかは、書影に5人の名前があがっている。
最初の二人、V. PiñeraとF. Jamisはビルヒリオ・ピニェーラとファヤド・ハミスのことで、キューバの作家である。
二行目のA. Armando Bravoはアルマンド・アルバレス・ブラボで、これもキューバ人である。
三行目の一人目はM. Cabreraだが、これはマヌエル・カブレラ・サンチェスのことだろうか。1949年オルギン生まれでジャーナリストなどをやっていた人物がヒットする。
三行目の二人目、D. Fernándezはダビッド・フェルナンデスで、これだけではいくらでもいそうな名前だが、ダビッド・フェルナンデス・チェリシアン(David Fernández Chericián)という名前がヒットした。1940年ハバナ生まれの詩人である。
要するにこの詩集の翻訳者は全員キューバ人だった。
フランス語から訳したのがピニェーラ、ハミス、アルバレス・ブラボ、ポルトガル語から訳したのはマヌエル・カブレラ、英語から訳したのがダビッド・フェルナンデス、ということのようだ。
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