ビクトリア・オカンポとアルベール・カミュがやり取りした書簡集が2019年に出版された。
Victoria Ocampo, Albert Camus, Correspondenia(1946-1959), Penguin Random House, 2019.
カミュは1949年、船でブラジルに行き、1ヶ月ほど滞在。その後、モンテビデオを経由して、8月12日から14日までのわずか三日間をブエノスアイレスで過ごし、チリに向かった。
アルゼンチンは当時ペロン政権下で在アルゼンチンのフランス大使館から表現の自由はないよと言われていた。
オカンポの「Sur」誌はカミュの作品を掲載していたし、スール出版から『ペスト』も1949年前半に出版されていた。
二人が知り合ったのは1946年のニューヨーク。ビクトリアはカミュの戯曲『カリギュラ』のスペイン語翻訳者。同じ年にパリで再会してもいる。
カミュはブエノスでの二泊をサン・イシドロのビクトリア・オカンポ邸(Villa Ocampo)で過ごした。カミュはこの屋敷を「『風と共に去りぬ』風の巨大な過ごしやすい家」と書いている。写真は2009年3月に訪れたときのオカンポ邸。そう見えますか?
2009年3月のこの日のオカンポ邸では、たまたま歌手のメルセデス・ソーサの姿を見かけた。
インタビューか何かを受けていたようにみえ、発売間近とされた2枚組アルバムの取材か何かだったのだろうと思っていたが、ネットで記事をみたら、アルバムのための写真撮影をここでやったらしい。
彼女が亡くなったのはそれから7ヶ月後だ。
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