2020年2月5日水曜日

現代キューバ女性文学、キューバ革命とニューレフト

1月はいつもの年よりも駆け足で過ぎていって、気がつけば2月に入り、夕方が長くなっている。

キューバの女性作家20人の短篇を載せているのだが、それのみならず、短篇とともに、批評家や研究者によるその作品論を併載しているという文学・文学研究書が届いた。

Mabel Cuesta, Elzbieta Sklodowaska(eds.), Lecturas atentas: Una visita desde la ficción y la crítica a veinte narradoras cubanas contemporáneas, Alemenara, 2019.

 

20人の作家と作品名は以下の通り。Ena Lucía Portela(エナ・ルシーア・ポルテラ)の掲載短篇は「ハリケーン」。批評しているのはハバナ大学のMayerín Bello(マジェリン・ベージョ)で、日本語訳者に言及があったりして。

Chantel Acevedo           
Yanitzia Canetti
Odette Casamayor Cisneros   
María Liliana Celorrio     
Gleyvis Coro Montaner
Laidi Fernández de Juan
Mylene Fernández Pintado
Jacqueline Herranz Brooks
Grettel Jiménez-Singer
Dazra Novak
Nara Mansur
Achy Obejas
Ena Lucía Portela
Verónica Pérez Kónina
Legna Rodríguez Iglesias
Karla Suárez
Mariela Varona
Anna Lidia Vega Serova
Elaine Vilar Madruga
Mirta Yáñez

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キューバ革命と北米ニューレフトのことでは、随分前にラファエル・ロハスの本を紹介した。それよりもずっと前に出ていた本があった。

Van Grosse, Where the Boys Are: Cuba, Cold Ware America and the Making of a New Left, Verso, 1993. 


この本は「キューバ公平委員会【キューバにフェアプレイを】(FPCC)」に焦点を絞ったものだから、扱う時代は本当に短い(1959-1961)ぐらい。ダイジェスト版がThe Cuba Readerにも載っているのでやや古い文献になってしまった感がある。

新しいのでは以下のような本もある。

Kepa Artaraz, Cuba and western intellectuals since 1959, Palgrave Macmillan, 2009.


この本では第一部で「イギリス知識人とキューバ革命」、「フランス知識人とキューバ」なんていうのがあるし、第二部では「キューバと第三世界」とあるので、おお、これは読みたい、となる。

とはいえ、ロハスのように文学作品もどんどん引用してくれるような本がもっと出てくれるといいなあ。

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