2014年12月31日水曜日

レイナルド・アレナスの本(Part 1)

レイナルド・アレナスの新しい本が出た。とても貴重な本だと思うので、メモ代わりの紹介。




タイトルは『アレナスの書。未収録散文集(1965-1990)』。これまで本に収められていなかった文章を集めたもの。短篇、書評、序文、公開書簡が主な収録テキストである。

Arenasは単数形でArenaになり、砂という意味だ。となると、『砂の書』となって、これはボルヘス の書名である(邦題は『砂の本』)。

Arenaには「闘いの場、闘技場」という意味もあるから、『闘いの場としての書』という意味も込められている。

見返しのところにアレナスの紹介文が載っている。訳してみよう。

レイナルド・アレナス(キューバ、1943―ニューヨーク、1990)はキューバの農家に生まれ、当初はカストロ革命を支持したが、のちに反目 し、同性愛者だったため、政権に迫害を受け、投獄された。1980年アメリカ合衆国へ逃亡し、エイズに罹患して1990年自殺。小説、詩、試論、戯曲を執筆。『夜明け前のセレスティーノ』(1967)、『めくるめく世界』(1969)、『真っ白いスカンクの館』(1980)、『再び海』(1982)、『襲撃』(1988)、『ドアマン』(1989)、『夏の色』(1991)といった作品がある。自叙伝『夜になるまえに』(1992)は映画化された。ジュリアン・シュナーベル監督、ハビエル・バルデム主演。

原書に細かく書かれている年号は日本語にすると少ししつこいような気がする。

編者は二人。

ニビア・モンテネグロとエンリコ・マリオ・サンティ。どちらも1950年、キューバ生まれである。

2013年にメキシコで出版。


0 件のコメント:

コメントを投稿