ターミナル駅からごみ処理場までは、二通りしかない。ピアネッティ通りを行くか、シントゥーラ街を行くかだ。 二者択一で、他に方法はない。自動車ドライバーたちは何年ものあいだ、二つの地点を結ぶ方法を探し回っていた。いつも無駄に終わった。無数に試みられたどんな近道も、ピアネッティか、あるいはシントゥーラ街に行き当たったのである(後略)。
こんな出だしだからわくわくして読み始めてみたが、スペイン語としては挿入語句が多く、スペイン語に読み慣れていないと難解だったようだ。
固有名詞が頻出するわけでなし、新聞記事や海外事情の文章を読むよりは、辞書を片手に読めばいいような、こういう文章のほうが取り組み甲斐があるかと思っていた。
物語では、街を隅々まで知っているという都市計画者ベルシアーニが、二通りしかないそのルートについて、第三の方法を知っていると豪語した。そしてある日、そのルートを実際に車で走行して証明してやると息巻いて出発する。マスコミ連中にはトランシーバーなどで居場所を知らせるからと、ついてくることを禁じた。こうしてベルシアーニは妻に見送られ、ひとりで車に乗り込んだ。
最初は順調に進んでいたーーだれもが予想するルートを走行するーーが、あるとき騒音とともにベルシアーニからの通信が途絶え、それっきり彼は行方不明になってしまう。
警察は従順な妻、ユーゴからの亡命者である自動車整備士と接触し、捜査を進めるがいっこうにベルシアーニはあらわれない。愛人との逃避行に出たのだとマスコミの報道は加熱する。
写真はアラン・パウルス。弟はガストン・パウルス。Nine Queensなどの映画に出ている俳優。
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