2018年4月11日水曜日

キューバ革命と黒人(2)

前回の続き

ストークリー・カーマイケル他『アメリカの黒い蜂起』(太田竜編訳)、三一書房、1968年。


本書の第IV章「暴動から革命へ」には1967年の夏、ストークリー・カーマイケルがハバナで開かれたラテンアメリカ人民連帯機構(OLAS)第1回総会演説が載っている。151〜165ページ。
 
題して「第二のベトナムはアメリカ大陸だ!」

この機構の第1回総会は1967年7月末から8月10日までハバナで開かれた。

われわれはすでに、プエルトリコが合衆国の経済的・軍事的利益のための支配から解放され、独立する闘争を援助するために、われわれに要求している行動を実行することを誓ってきた。さらにわれわれは、キューバをこの半球における輝かしい希望の実例とみなしている。われわれは、自分たちの闘争を現在の地図に示されている通りの合衆国の国境の枠内に限定されたものとは考えていない。そうではなく、われわれは、フエゴ島からアラスカに至る真のアメリカ合衆国が実現し、かつて抑圧されていたものが、ともに決起して解放された人民となる日を展望しているのだ。(156ページ)

前のエントリーで挙げたリロイ・ジョーンズのキューバ旅行記にはこんな文章がある。

《革命》という観念は、わたしには縁どおいものだった。それは、われわれ北アメリカ人が、公立学校以来、《理性》の冷厳な光にかざして見るように教えられてきたあの、考えられないほどに空想的なおよび(または)絶望的な観念の一つであった。そしてその理性なるものこそは、わが国の略奪的な《支配階級》が、お抱えのジャーナリストたちに金を払って伝播させているあらゆる種類の嫌悪すべき嘘なのである。(中略)広島のことを、まるで誰か他のものがやったことであるかのようにわれわれが考えることを、あるいはまたグアテマラの《反革命》を《その国内部の》問題であると漠然とわれわれが信じることを可能にしたところの、あの精神の腐敗である。(102ページ)

1960年7月、ジョーンズはシエラ・マエストラで行われたイベントに行き、カストロの演説を聞き、カストロと少し会話をした。そのイベントにはフランソワーズ・サガンも行っていたようだ。

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