キューバの建築を追いかけている。
Michael Connors, Havana Modern: 20th-Century Architecture and Interiors, Foreword by Ricardo Porro, Principle photography by Néstor Martí, Rizzoli, New York, 2014.
前に紹介した「立憲モダニズム」期の建築物を探しているとよく出てくるのが、会計検査院(現内務省)、キャバレー・トロピカーナ、ハバナ・ヨットクラブ、FOCSA(フォクサ、Fomento de Obras y Construcciones, S.A.)、映画館ヤラ(Cine Yara)である。
竣工は、会計検査院が1953年、FOCSAが1956年、ヨットクラブは1953年、トロピカーナの楕円の演奏壇は1951年、映画館ヤラは1947年。
主な建築家としてはアキレス・カパブランカ(Aquiles Capablanca)、マックス・ボルヘス・イ・レシオ(Max Borges y Recio)、グスタボ・モレーノ(Gustavo Moreno)、アントニオ・キンタナ(Antonio Quintana)。
マレコン通りのホテル・リビエラは1957年竣工。これはサンクトペテルブルク出身のアメリカの建築家Igor Polevitzkyによるもの。オーナーはマイヤー・ランスキーだった。ロシア出身アメリカのマフィアである。
(この項、続く)
El mundo cambia constantemente.
ラテンアメリカ文学、キューバの文学、カリブの文学などについてメモのようなものを書いています。忘れないように書いているというのもあるけれど、忘れてもいいように書いている。書くことは悪魔祓いみたいなもので、書くとあっさり忘れられる。それがいい。
Escribir es un acto de exorcismo. Escribir cura, alivia.
2018年1月14日日曜日
2018年1月7日日曜日
キューバ、デシデリオ・ナバーロ(1948-2017)
キューバの批評家、翻訳家デシデリオ・ナバーロ(Desiderio Navarro)が2017年になくなった。ロシアの文化理論、芸術批評の紹介につとめた人である。
1972年に雑誌『Criterios』を創刊し、編集長を82年から務めている。
2012年に創刊40年イベントがあり、様々な経緯をアントニオ・ホセ・ポンテがここに書いている。
その彼の仕事をまとめたのが以下の『ロシア文化思想アンソロジー』の2巻本である。
El pensamiento cultural ruso en Criterios 1-2, Selección y traducción del ruso Desiderio Navarro, Centro Teórico-Cultural Criterios, La Habana, 2009.
目次から一部名前を拾ってみる。日本語表記がわからない人も多数。
ボリス・グロイス
ユーリ・ロトマン
ミハイル・バフチン
アナトリー・ルナチャルスキー
Viacheslav V. Ivanov
Mijaíl Iampolski
Aleksandr M. Piatigorski
Arón I. Gurévic
Eleazar M. Meletinski
Vladímir N. Toporov
Borís A. Uspenski
Pável Medvédev
Serguei S. Avérintsev
Dimitri S. Lijachov
Borís Bernstein
Moisei S. Kagan
Nikolai I. Konrad
などなど。
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昨日はこの催しに関わっていた。
前半の座談会ではラテンアメリカ学会の創設にまつわる様々な話を聞いた。内容は次の学会年報にまとめて掲載される予定である。
後半の研究報告では浦部浩之さん(獨協大学)のハイチ、ドミニカ共和国間の摩擦に関する報告が特に興味深いものだった。
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